淡路島2日目のeco-reso talk。
ナビゲーターは小林武史、ゲストには話題になった書籍『日本の文脈』の共著者である思想家の内田樹さんと中沢新一さんを迎えて、この国の抱える問題点や可能性についてを語り合いました。
TPP問題や沖縄問題、アメリカとの関係性まで、話すべきテーマは多岐に渡り、議論は尽きぬよう。
中でも3人が共通して重要視していたのは、“農業”に関すること。
第一次産業である農業を抜きに、経済を考えることはできないと中沢さんは言います。そして「音楽と農業は構造が似ている」とも。
「音楽というものは、もともと自然にあって人間に働きかけてくるもの。一次産業もまた、自然のサイクルというものがとても大切になるもの。そういう意味で、音楽と農業は深い所で繋がっているのかもしれない。小林さんが農業にこだわるのは、すごく深いところで何か反応しているからなのではないかな」と言う中沢さんの言葉に、千葉(耕す 木更津農場)で農業に取り組んでいる小林も深く頷いていました。
神戸在住の内田さんは淡路島の玉ねぎ農家のオーナーをしているそう。
「僕は自分で畑はやらないですよ。シティボーイだから。」という内田さんの言葉に、中沢さんも小林さんも笑いつつ、「僕みたいなスタイルで農業に関わる人間もいる。小林さんのap bankのようにやっている人たちもいる。中枢的な人物がいて大きくやるんじゃなくて、色々な場所で同時多発的に、それぞれ色々な形でやっていくのでいいのでは」という意見には深く同意していました。
人の手を必要とする農業は雇用を増やすという点もあります。
日本の未来にとってさまざまな課題があるなか、“農業”はひとつのキーポイントになるのではないかと気付かせてくれる、とても有意義なトークでした。